なんかいいショットが撮れました(*´∀`*)
十一章―喧嘩の勝算#6 乙姫ランド
懐かしさの残るこの乙姫ランド。
中は真っ暗だったが、電気を付けると青木遼が入ってくる。
そして青木遼は話し始めた。
☆
青木遼「お前の聞きたいことは分かっている」
どうして名前まで変えて政治家になってのか。
どうして東城会の壊滅に加担したのか。
そしてこの体のことも……。
☆
病気は肺の移植手術を受け、アメリカで治した。
アメリカでは移植の順番はお金で買えるという。
だがいくらお金があっても「ヤクザの息子」ではそれさえ難しい。
しかし名前を変えたのは手術の為だけではなかった。
荒川真澄の息子として生まれたこと、病気のせいで青春時代を人並みに謳歌できなかったこと。
そういう人生を書き換えるために必要だった。
その結果、今では都知事と幹事長を兼任する政治家になった。
☆
政治家はヤクザみたいに暴力で支配するわけではない。
法律に準じて人々の暮らしを良くする。
☆
小笠原は春日たちにブリーチジャパンや青木遼のことをベラベラ喋った。
青木遼「あいつはそういう男さ」
「一言も喋っていません」なんて言っていたが、目を見れば分かる……だから処分した。
☆
リスクマネージメント……危険を事前に防ぐため。
ブリーチジャパンを一緒に立ち上げた仲間だが、それを躊躇わずに切れるかどうかがトップに求められる決断力だと青木遼はいう。
☆
あの時、荒川組を守るために春日は出頭しなければならなかった。
鈴森という男を殺した沢城の代わりに……。
しかし、実際はそうじゃなかった。
沢城は鈴森を殺していなかった
神室町のクラブまでさかのぼる。
☆
当時青木遼は、自分の体を一時的に元気にさせるためにある薬を使った。
春日に大金の入ったカバンを投げ渡し、クラブから出るとその効果が切れ、歩くことはままならなかった。
そして這いつくばって辿り着いたこの場所。
☆
ここはこの男がいる組のビルだった。
青木遼はこの男をおちょくり、奥まで連れて行かれた。
☆
それは本物じゃない、モデルガンだ。
撃てるものなら撃ってみろ。
街にはちょうどカウントダウンが始まっていた。
☆
賑わう街の人達の声で、その銃声は全く聞こえなかった。
☆
青木遼が殺した男……その男が鈴森だった。
☆
荒川真澄はそのままを春日に告げるわけにはいかなかったんだろう。
だから沢城の身代わりという肩書を作って春日に頼み込んだ。
青木遼「それでもまだあのクソ親父を信じられるのか?」
絶望するのもよく分かる。
☆
出所した春日を……撃った。
☆
青木遼「じゃぁ俺からも一つ聞かせてくれイチ」
何で生きていて、何で異人町にいる?
☆
☆
春日は今夜、殺されるかもしれないと思っていた。
しかし青木遼は、春日を殺すことは議会の答弁に比べれば朝飯前だという。
昔のよしみで生かしてやる。その代わり条件がある。
青木遼「二度と俺と、俺の親父に近づくな」
☆
春日「異人町から撤退し、久米の出馬も取り消してください」
久米は国会議員の器じゃない。
民事党内でも同じ見解だという。
あんな世間知らずな若者は落選する……が、当選させることが出来れば青木遼の価値を知らしめさせられる。
そしてそれは荻久保にとって代わる価値となる。
☆
☆
浜子が言っていたことと違う……。
青木遼「まさか今更彼女らにビザが下りるわけがないだろう」
シェルターから入管まではバスで行き、その後はそのまま強制送還だという。
犯罪者を一掃して異人町を再生するシェルター……名前に偽りはない
☆
十二章からは新たな舞台ですね! サブタイトル回収がいいねやっぱり(´・ω・`) [adcode] 十一章―喧嘩の勝算#7 沢城に待ち伏せされ、逃げよ[…]