横浜流氓って書いて『はんぴんりゅうまん』って読むんですね(´゚д゚`)
『りゅうぼう』で変換しないと流氓って変換されない(:3_ヽ)_
五章―流氓の男#1 向田紗栄子
足立「あの図太い野々宮が首を吊るなんて……」
野々宮の葬式に出た春日たちは、嫌な話ばかり聞く羽目に……。
みんなお金の話……それだけ野々宮の営業権が欲しかったらしい。
風営法の厳しい今、基準をクリア出来る繁華街はほぼ存在しない。
開店するのは事実上不可能。
今ある店はほぼ、昭和の時代にオープンしたものだった。
その気になれば営業権は高値で取引できる。
自殺した理由が分からない。
菜乃葉のこと、その他のことでいろいろ悩んでいたのだろうか……。
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彼女は向田紗栄子。
菜乃葉とは双子であり、菜乃葉の姉にあたる。
野々宮の経営するキャバクラの雇われママをやっている。
野々宮勲
野々宮の店に先に入店したのは紗栄子で、そのあとに菜乃葉が風俗に入店した。
しかし紗栄子は、菜乃葉が乙姫ランドで働いていたことはついこの間まで知らなかった。
そして父の介護でそこまでお金が必要だったことも……。
紗栄子は若い時に家を飛び出して、それっきりだったから……。
菜乃葉が野々宮の下へ来た時、紗栄子の姉妹だとすぐに気づき、紗栄子はキャバクラで働いていると菜乃葉に伝えていた。
しかし菜乃葉は、自分が風俗で働くことを紗栄子には絶対内緒にしてほしいと頼んだ。
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ヤクザがらみの介護施設にハメられたと。
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そして重要なのはここから。
紗栄子は野々宮からの電話で施設のことを聞いた。
時間で言うと、野々宮が首を吊る直前ということになる。
つまり紗栄子は、野々宮が死んだ当日――死ぬ直前に直接電話をした人間というこだ。
紗栄子と野々宮の会話
中国人
野々宮は中国人にやられ、自殺に偽装された。
紗栄子は警察にありのままをすべて話したが、電話で聞いた中国語をモノマネして見せたらすぐに引き上げていった。
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ラオマー(老馬)は横浜流氓(はんぴんりゅうまん)の幹部の愛称だった。
実際の名前は馬淵。
恐らく部屋に乗り込んできたのは馬淵の手下で、野々宮を見つけたから大声で伝えていた。
警察はなぜ捜査をやめたのか。
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馬淵は異人町の刑事に七五三祝や入学祝いなど、数々の賄賂を渡していた。
刑事は刑事で、馬淵に個人情報が全部筒抜けになっているという弱みがある。
相手が馬淵で、被害者が風俗の店長。
警察のまともな捜査は期待できない。
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紗栄子と野々宮
紗栄子は父や妹とずっと不仲だった。
間を取り持つ母が死んじゃって……居場所が無くなったから家を出た。
そんな紗栄子に野々宮は、まがりなりにも居場所をくれた。
そんな野々宮に紗栄子は最後までろくでなし呼ばわりし、「ありがとう」の一言も言ったことはなかった。
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紗栄子は自分一人で気ままに生きていくつもりだったけど、身近な人間と重っ苦しく厄介なつながりを持っていたことに、野々宮がいなくなって初めてそう気づいた。
紗栄子はとても悔しかった。
野々宮はデリカシーないし、言うことも汚いサイテーオヤジ。
だけど、
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野々宮は殺されてもしかたがない人?
「そんなわけないよ!!」
一人じゃ何も出来ない。
「でも死ぬ前に野々宮が、アンタたちは頼りになるヤツだって言ってたから……」
☆