辻村深月さん、初の本格ホラーミステリ長編。
ヤミハラ――闇ハラスメントを題材にした作品。
闇ハラスメント
精神・心が闇の状態にあることから生ずる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押し付け、不快にさせる言動・行為。
本人が意図する、しないにかかわらず、相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、脅威を感じた場合はこれにあたる。
あらすじ
「うちのクラスの転校生は何かがおかしい――」
クラスに馴染めない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。
唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したり……。
ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。
身近にある名前を持たない悪意が増殖し、迫ってくる。
感想/レビュー
【あいつらが来ると、人が死ぬ】
闇祓は闇ハラスメントを題材にしているため、かなりリアルな話になっています。
ホラーと言えば”怪奇”なものを想像しがちですが、リアルな人間の怖い部分なため、より恐怖を感じました。
第一章:転校生
第二章:隣人
第三章:同僚
第四章:班長
第五章:家族
『こういう人いる』
読んだ人は誰しもそう感じるんじゃないかなと思います。
エピローグでもいくつか闇ハラスメントにかんする短い話が書かれていますが、やはり凄くリアルで怖さがありました。
そして今作、”本格ミステリ”ということもあり、いろんな繋がりがあります。
リアルで怖いけど、やはり面白さもある。
辻村深月 読む順番のおすすめ
- 凍りのくじら
- スロウハイツの神様(上下)
- 冷たい校舎の時は止まる(上下)
- 子どもたちは夜と遊ぶ(上下)
- ぼくのメジャースプーン
- 名前探しの放課後(上下)
- ロードムービー
- 光待つ場所へ
- ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ
人によっておすすめな順番はあるみたいですが、私は上記の順番で読んでいきます。
【あらすじ・感想/レビュー】