辻村ワールドを楽しむため、読まずには通れない作品と言われている”子どもたちは夜と遊ぶ”。
今作に関し、評価が冷たいかもしれない。
あらすじ
大学受験間近の高校三年生が行方不明になった。家でか事件か。
世間が騒ぐ中、木村浅葱だけはその真相を知っていた。
「『i』はとてもうまくやった。さあ、次は、俺の番――」
姿の見えない『i』に会うために、ゲームを始める浅葱。
孤独の闇に支配された子どもたちが招く事件は、さらなる悲劇を呼んでいく。
感想/レビュー
まず初めに、木村浅葱は主人公ではありません。
そしてあらすじでも分かるとおり、浅葱は『i』に会うために”ゲーム”を始める。
主人公――狐塚孝太を始めとするキャラクターたちの関係性や物語は凄く良いものだと思いました。
が、しかし、”ゲーム”の内容と動機が良くなかった。
狐塚孝太を中心とした話はとても良かった。
辻村深月さんらしい、温かいような話。
だけど今作は”闇”が深いものだと思いました。
誰視点で読むか、ということで今作の評価は違ってくるのかと思いますが、私としては”救われない”と思ってしまった。
キャラクターの書き方が上手いがゆえの感想。
少ない文章量でも愛着のようなものを感じる。
悲しい。
辻村深月 読む順番のおすすめ
- 凍りのくじら
- スロウハイツの神様(上下)
- 冷たい校舎の時は止まる(上下)
- 子どもたちは夜と遊ぶ(上下)
- ぼくのメジャースプーン
- 名前探しの放課後(上下)
- ロードムービー
- 光待つ場所へ
- ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ
人によっておすすめな順番はあるみたいですが、私は上記の順番で読んでいきます。